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他人の不幸は自分にとって何なんだ

「ホリエモン、破産」というような見出しの夕刊を帰りの電車の中で見かけた。
そして堀江社長が逮捕されたというニュース。

ライブドア・ショックについて、株もやってないしブログもエキサイトだし、直接的にはまったく関係のない(であろう)ぼくにとっても、やっぱりホリエモンに関する話題は、少なからず関心がある。

時事ニュースに辛口コメントのrabbitfootmhさん「やっぱり怖い、“男の嫉妬”(藁)」を拝見して、「嫉妬」という言葉がやけに気になり出した。

しかも、「他人の不幸を喜ぶ感情、男性のほうが女性より強い」というイギリス人の研究結果。

そういえばぼくが高校の頃流行ったBOOWYの曲にもあったなあ、「彼女が恋人と別れたと聞いてチャンスが来たと思っただけ」というようなセリフ。

やっぱり「他人の不幸は愉快」に感じるものなのか。
そして男性のほうが女性よりもより強く、しかもそれが自分の嫌いな人であれば、何かを得たような反応が脳の中で起こるというのだ。

今回のホリエモンの一件でも、「ざまあみろ」とか「それみたことか」とか、「拝金主義のバチがあたったんだ!」というような言葉を口にしたり頭の中に思い描いた人は少なくないと思う。

「オレのところにチャンスがまわってきたぜい!」と思うかどうかはわからないけれども、お金で女性の心を買うことなどと無縁(関心がない、あるいはしたくてもできない)の人からしてみれば、やや冷ややかなまなざしで彼を見ることになったに違いない。

ぼくも男だから、深層心理ではホリエモンがムイチモンになったとしたら「快」という反応が生じているかもしれない。自覚はあまりないけれど。
ただぼくにとっては発覚直後に関連人物が自殺したというのでたいへんに「不快」であることに違いはない。
やっぱり死んだらあかんと思う。

そういう他人の不幸を喜んでていいはずない。

中にはライブドア・ショックで損をしてしまった人もいるだろう。ぼく自身、もし自分が損をしていたら、また違った感情が生じていたと思う。たぶん自分の「損」にばかり目が向いて。
そして損が大きければ大きいほどホリエモンを恨んだだろう。

損をしなかった人を羨ましいって思ったかもしれない。

そういう、うらやみ憎む、すなわち「ねたむ」感情を、人間はみんなもっている。
嫉妬心をもたない人なんていないだろう。

でも、そもそも「嫉妬」って一体何なんだ?
根本的には恋愛における「やきもち」と同じなんだろうか。
「勝ち組・負け組」という考え方がよりいっそう「嫉妬心」をエスカレートさせているような気がする。

嫉妬心がエスカレートして、互いに足の引っ張り合いをして、ちょっとしたスキにつけ込んで、どんどん醜い争いになって…。
なんだかそんなふうに思えてならない。

きれい事ではすまないことはわかっているつもりだけれど、やっぱり行き過ぎはNGだ。

他人の不幸を喜ばずにすむように、暮らしていけたらと思う。

by omori-sh | 2006-01-23 22:28 | idea