昼休みに花見
いまの職場では、昼休みにゆとりの時間がある。
これがなかなかいい。
昨日はあまりにも天気がよくて、桜が咲き出したこともあり、昼食をもって外に出た。
ぼくの昼食はおにぎり。
だからどこでも食べることができる。
フラフラと近くの公園へ。
公園といってもいわゆる総合公園で、野球場や陸上競技場がある巨大な施設。
市民のレクリエーションの場なので、もちろん緑もあり、桜もたくさんある。
花見客が桜の木の下でお弁当を食べている横を通り過ぎ、ベンチを探した。
野球場にさしかかったとき、ちょうど高校野球の試合が終わったばかりのようだった。
負けたチームの選手たち、相当ショックらしく、彼らのまわりには絶望感が漂っていた。
「そんなに落ち込むことはない、人生において今日の敗戦なんて大したことないよ」なんて思いながら横を通り過ぎた。
でも、あの頃はぼくもそうだったかもしれない。
なつかしいなあ。高校生の頃。
彼らにとって、いま野球がすべてなのかもしれない。
毎日毎日頭の中は野球のことか女の子のことばかり。
そう考えると、「落ち込もう、気がすむまで落ち込んだらいい」とも思った。
バックスクリーンの裏手にテニスコートがあって、そこにベンチがあったのでおにぎりを食べることにした。
ラケットでテニスボールを打つ音が聞こえる。
都会で働く人みたいだなあ、いいなあ、なんて思った。
サラリーマンやOLが、お昼休みにサンドイッチか何かを買って公園のベンチでランチ。
そういうのに憧れていた。
天気もいいし、桜の花もきれいだし、のどかな雰囲気。
ふと気がつくとお腹の大きい猫がやってきてぼくの隣に座った。
これも春だからかなあ。
思いがけず、楽しい昼休みだった。
by omori-sh | 2006-04-08 07:33 | episode