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20年前の残像

6月になった。
月がかわると気分もかわる。
6月になっただけなのに、不思議なものだ。

診療所では中庭の植物をスモークツリーに替えた。
アジサイをうまいこと維持できなくて、断念。
でもこうして植物が新しくなるだけで景色がかわってよい。

新しくなると、前の景色がどんなのだったかすぐに忘れてしまう。
すぐに新しくなった景色を見慣れてしまって、以前どうだったか思い出そうとしてもなかなか思い出せない。

新しい建物が完成してしまったら、そこの敷地の以前の姿はあっという間に忘れ去られてしまうものだ。

その反対に、以前の印象が残り続けることもある。
「人」に対するイメージはそういう傾向があるような気がする。

今朝、同じ高校に通っていた同い年の女の子のお母さんの歯の治療をさせていただいて、治療後に雑談をしたんだけれども、きっとその方の娘さんが覚えてるぼくのイメージは高校時代の姿だろう。
ぼくの中にある今東京に住んでいるという彼女のイメージも女子高生だからお互い様。
そして今日、「口コミが大事だから宣伝してあげなさいって娘に言われたんです」と伺って、うれしかった。

高校時代、ほとんど話したことはない彼女からそうやって応援してもらえるなんて。

ここのところそういう懐かしいような、でも新しい偶然がよくある。

昨日いつものバレーボール一般開放に高校の先輩と一緒に行った。
kasuが通う小学校で偶然会った一つ年上の女子バレー部の先輩。
先日「バレーをやりたい!」と連絡をいただいたので、お連れした。

子どもたちも一緒に体育館へ。

「ほぼ20年ぶり」というバレーボール。
そういえば高校時代は男女一緒に練習するなんてことはなかったのではじめてパスをした。
イメージは20年前。

20年前の残像と重なる。

さすがに20年ぶりでということで20年前のように動けるはずない。
でも、ちゃんと20年前の残像と重なるから不思議だ。

ぼく自身もだいぶん変わっているけれど、先輩の中ではあの頃と重なったかも。

自分自身で自分のイメージ通りにプレーできない歯がゆさが残るのは以前の自分自身の残像が忘れられないからだろう。

by omori-sh | 2007-06-01 14:18 | episode