ターゲットではないけれど
歯科医院をつくるときに自分のところのターゲット層はどの層か考えた。
これはとてもたいせつなことだと思う。
自分のスタイルを確立し、それに合った顧客(患者)をターゲットとするというのもある。
でもそれだったら自分のスタイルと場所がうまくマッチしているかが重要になる。
その場所での客層に自分のスタイルを合わせる、ということもまた必要なことかもしれない。
ぼくのターゲットはずばり退職後の高齢者と子どもおよびそのお母さんたち。
つまりバリバリ働いている会社勤めの男性、という層は無理に取り込まないことにした。
そういう方には土曜の午前に来ていただく。
ということで現役で働いている男性の患者さんというのはあまりお目にかかれない。
ターゲットを絞り込むことは大いに結構なことなんだけれど、たまに自分が捨てた層の方がおみえになることもある。
たまたま建設関係の方を診察する機会に恵まれた。
建設関係の方というと男っぽい方が多い。
男臭い人と接すると、男臭さのよさを感じる。
自分が男臭いかどうかはよくわからないけれど、男の持つ男臭さというのは実にいい。
見た目に反してやけに恐がりで、強面な方が「歯医者だけはこわいんじゃ」というかわいいところは男臭さだと思う。
歯科医になってこれまで診させていただいた中で数名極道の方がおられたけれど、その方たちも「絶対痛くするなよ」というような雰囲気がムンムンしていた。
痛いのには強そうなのに、案外そうではないらしい。
女性と接する機会が多いとたまにそうやって男臭い人と話すとほっとする。
男同士だからわかる、ということが多いからかな。
でも、同じ男でもいろいろな人がいて、全然通じ合えない人もある。
人の魅力って不思議なものだ。
だからおもしろい。
by omori-sh | 2007-07-10 23:05 | episode