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手作り

プロが作ったものをお金を出して購入すればいいものが手軽に手に入るものを、わざわざ素人が手作りするということは、手作りという行為に価値があるからにほかならない。
もちろん手作りによりコストが削減できる、という部分もある。

でも自分の仕事をやっていれば時間単価の高い人がそれだけの時間を費やして行った場合、仕事をした場合に得られたであろう報酬のことを考えると、とうてい釣り合わないことも多いと思う。

それでもその人にとってそれだけの価値を見いだすことができたとき、一見浪費しているように思える時間が輝く。

今日、子どもたちを連れて学校に行った。
父親の会の活動、「丸太でベンチづくり」に参加するためだ。
職人さんがやればあっという間に片づくであろう作業をお父さんが集まって限られた道具で行う。

素人が手作りした丸太でできたベンチを小学校に設置してもらおう、という試み。
去年から何回か、日曜の午後に作業している。
ぼくはいつも子どもを連れて参加している。

大詰めの段階にきていて、最近工具も増えて効率が上がった。
きれいに仕上がると、それまでの苦労が見えなくなる。
かえって苦労して作業した痕跡が残ったほうが手作り感があっていいかもしれない、と思った。

プロの仕事なら許されないことが、素人には許される。
むしろ素人がプロみたいになってしまうと、素人と見なされなくなってありがたみが失われるので、不器用な部分が残っていたほうが素人らしくていい。
ホームページづくりも同じだ。

素人が手作りしたよさ。
家庭料理がその代表だと思うけれど、そんな言い訳をしたくなるような出来映えこそが、味なんだね。
プロじゃないから。

by omori-sh | 2008-03-09 21:44 | episode