たいしたことしてないんだけど
今日、訪問診療をさせてもらっているFさんの入れ歯が出来上がった。
Fさんは、ついこの間まで、奥様がついて、診療所に歩いて来られていた。
数ヶ月前に久しぶりに来られたとき、奥様が、
「だいぶ痴呆がすすんでまして…」と話された。
「それではなおさら週に1回でも散歩がてら来て下さいね」ということで、少しずつ治療を進めることにした。
しかし、年が明けて、奥様の負担が重くて、「できたら往診して欲しい」ということで、
お宅にお邪魔することになった。
そのときは、介護保険のサービスを受けるかどうかまだ迷っておられる状況だった。
ぼくはいちおうケアマネの資格だけは取得しているので、
介護保険のことはちょっとは知ってる。
それで、ケアマネさんに相談されることをオススメした。
ケアマネさんとはぼくも電話で少し話した。保険請求の件で。
そんなこんなで、今日、新しい入れ歯を装着した。
まずまずの出来映えかな。
まだまだこの業界は遅れていて、これくらいのことでもえらく喜ばれる。
たいしたことは何にもしてないのに。
でも、患者さん(要介護者)を中心に、ぼくら専門家が横のつながりを持つことが、患者さんや家族の方にとって、きっと大きな安心感を与えられるような気がする。
そういう仕事をこれからも、もっとできたらと考えている。
手をつなげば、そこにはきっと、目に見えない力が生まれている。
by omori-sh | 2005-03-05 19:15 | create d.c.