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外傷

さあ、帰ろうか、という時に電話がかかってきた。
小学生が転けて歯がかけてしまったって。
明日の朝でも、という話になりかけてたんだけど、もしかして、と思って、電話を替わった。

どうも結構な大きさで歯が欠けてしまったみたい。
痛くてご飯食べられないと子どもが言っているという。
もしかして、と思ってすぐ来て下さいってことにした。

ひょっとしたら一本の歯の歯髄を守ることができるかもしれない。
逆に言うと、みすみす一本の歯の歯髄を犠牲にするおそれがあるってこと。
後悔したくないから、今できることをしよう。

案の定、わずかに歯髄は露出していた。
出血もあった。
でも、もしかしたら、歯髄を残すことができるかもしれないので、自分にできる限りのことをした。

結果はどうなるかわからない。
自分があとで、あの時買い物に行くのが遅くなっても引き受けてよかった、と思えるだけで、よい。
今日の晩ごはん、あの子がちゃんと食べられるようにできたなら、とてもうれしいじゃないか。

外傷の対応は、早ければ早いほど、温存が可能になる。
歯髄さんよ、がんばっておくれ。
頼んだよ。

by omori-sh | 2012-04-18 22:58 | create d.c.