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バトンタッチ

先日、同窓会?という記事で、訪問診療でのエピソードを紹介しました。

昨日でちょうど2週間後。
同じようなパターンで訪問する日です。

asakoさんのお宅に着くと、白いスポーツカー。
「あ、mdrせんせ」

やっと会えましたね~なんて話す。最近、うまいことすれ違いというか、
さっきまでおられたんですよ、みたいなのが続いたので。

「見せてもらいましたよ、ホームページ」
「ありがとうございます」
「うちのことが書いてあるところ、コピーしてみんなに見てもらいました」

たぶん、「同窓会?」の記事だと思います。
いやあ、光栄です。
「これから、また先生の後を追いかけることになるかもしれませんが」
「あ、坂の上ですね」
「はい、いきます」
「では」
ということでバトンタッチ。




asakoさんの家は、最近新築されていて、特別仕様の介護部屋があります。
専用の洗面台、トイレがあって、すべて車椅子で使いやすく設計されています。
新しくできる介護施設の一部を切りとって家に持ってきたかのよう。
これ以上ないという部屋。

でも、きっとこの部屋でも、誰も来てくれなかったら、asakoさんは
退屈なんだろうなって、思いました。
昨日はmdrせんせとぼくと歯科衛生士のkoniさんが集まってにぎやかになって、
asakoさんはうれしそうないい笑顔。

「うちの母は男の人が好きみたいで…」

asakoさんはとてもきちんとした人だったらしくて、娘さんは厳しくしつけられたといいます。
だから、今、娘さんはお母さんのasakoさんに、「できることは自分でやって」を
心掛けてらっしゃいます。
まじめな生き方をしてきた人は、ずっと自分の欲を抑え続けていて、
お年寄りになったとき、ちょっと抑えるのをやめて、本来の自分が出てくるのかも
しれないなあと思うことがあります。

人間らしいなあと感じて、ぼくなんかはホッとしますね。

ちょっとくらい不便でも、誰かの体温を感じられるほうが生きていて楽しいだろうし、
お医者さんだからって、人ですから、人らしく接してもらった方が、患者さんも人として
きっとうれしいんでしょうね。

ということで、ぼくがいつもここに来ると興味津々だったからということで、
地下室を見学させていただきました。
地下室、ぼくも家を建てるとき、最初リクエストしてました。
結局その夢は叶わなかったけれど、やっぱり地下室はいいですね。

あ、また仕事から逸脱してしまいました…

さて、続いてchkmさんのお宅です。
すると、Iクリニックの白い車。
「あ、ogtさんだ」
そして車を止めに坂を登ると、mdrdせんせの白いスポーツカーも。

ちょうど玄関先でまたお会いしました。
ここでまたバトンタッチです。

「先生たち、ここで会うとえらく楽しそうですね」
takさんが、ぼくらを見てそんなふうに感想をもらされてました。

そうですね、ぼくらも、やっぱり人間ですからね。
孤独でいつづけるよりも、つながりを感じていたいです。
しかも共感できる仲間を感じていたいんですね。
そういう人同士だと、スムーズにバトンタッチができるんですね。

バトン役の人も、安心じゃないかなと思います。
安心のリレーです。

今日もtakさんは、珍しいという斑入り紫陽花を挿し木にして、
うまくついたらおわけしますねって、そんな約束をして下さいました。

いただいてばっかりです。
感謝ですね。

by omori-sh | 2005-06-04 07:00 | episode